この記事では製薬会社に勤める医師についてまとめています。
医師が製薬会社に転職するとどうなる?
年収、ワークライフバランスは?マインドは?
気になることがたくさんありますよね。
どうしても臨床医としてやって行くのが辛いという人は製薬会社に勤めるという方法もあります。
実際に大手製薬会社で勤める友人にも話を聞きました。
医師が製薬会社に転職すると年収・他どうなる?
医師が製薬会社に勤めるとどんな仕事をするか、年収やワークライフバランスがわかりませんよね。
医師の製薬会社での業務内容
臨床をしていると他の業種のことを知ることはほとんどありません。
製薬会社で働く医師をメディカルドクターと言います。
メディカルドクターの業務内容はこちら。
- 新薬開発(臨床実験)
- 市販後調査
新薬開発
新薬を開発するには臨床実験が不可欠です。
データを医学論文まとめたり、プロジェクトを医学的な側面からアドバイスしたり。
医師としてのスキルとプロジェクトを進めていくスキルが必要になってきます。
市販後調査
臨床現場へ提供するために、市販後の調査を行ったデータをまとめたり病院との架け橋となります。
専門性の高い分野の情報収集などは医師が行うことになります。
医師が製薬会社で働いた時の年収
求人情報を見ると臨床医師と大きく変わらないようです。
求人情報では、年収1,200〜1,400万円が多いです。
その後、昇進もあるため最終的にはもう少し年収が上がります。
医師の年収は臨床10年前後で1,000〜1,500万円ですので、大きくは変わらない。
製薬会社でのラークライフバランス
製薬会社でワークライフバランスは臨床医より断然良いと言えます。
臨床医は時間外労働は当然ですし、当直の次の日も夜まで働きますよね。
製薬会社はあくまで一般企業です。
土日休日、時間外労働は少ないです。
有給・育休などの福祉も充実しています。
女性が子供がいたとしても臨床医よりは昇進、働きやすさがあると考えられます。
ただし、病院勤務より楽ということはありません。
病院勤務にはない苦労もたくさんあります。
医者が製薬会社に転職、年収を下げないために必要な条件
医師が製薬会社に転職するために必要なものは医師免許のみ。
必須条件は医師免許のみですが、年収を下げず転職できるかはポイントがあります。
- 臨床経験
- 博士号
- 英語能力
- コミュニケーション能力
- 臨床以外の強み
臨床経験
「募集要項に臨床経験何年以上」と書かれていることが多いです。
おおよそ5年以上の経験があると良いでしょう。
中には専門医として5年以上勤務経験があることを条件にしている企業もあります。
「専門医」という資格は転職にも有利です。
専門医・博士号
必ずしも必要というわけではありませんが、同じ条件なら資格を持っている医師を企業は選ぶでしょう。
専門医を持っている=その分野に詳しいということ。
(と判断されます。)
博士号を取るには大学院に行ったり臨床でも多くの論文を読み、執筆する必要があります。
その経験があると判断されます。
メディカルドクターとして論文を読み、執筆するのは必要な能力になります。
英語能力
外資系企業はもちろん、日系企業であっても英語能力が必要です。
論文や書類が英語で書かれているものが多いからです。
また、海外とのやりとりも多いため、英語でコミュニケーションが取れるというのは大きなポイントです。
ペラペラである必要はないよ。
中には、「ビジネスレベルの英語」「TOEIC何点以上」と明記している会社もあります。
外資系の製薬会社は特に英語力が必要です。
▼医師の英語力UPにおすすめ
コミュニケーション能力
一般企業に勤める人と変わりませんので、コミュニケーション能力は求められます。
臨床医師の中にはコミュニケーションが取れない人っていますよね?
患者さんに妙に偉そうだったり、すぐに怒りをあらわにしたり。
医師でなければ許されないコミュニケーションです。
医師でも許されないとは
思うけど・・
一般企業への就職に必要なコミュニケーションスキルは転職に不可欠です。
臨床以外の強み
医師免許以外の強みも重要です。
医師で製薬会社に転職する人は皆医師免許を持っているからです。
英語能力・コミュニケーションスキルも臨床以外の強みの1つ。
それ以外にもビジネススキルと言われるものがあれば非常に強みになります。
そのためにも、転職を考える人はいろんなジャンルの本を読んでおくことをお勧めします。
医者が製薬会社に年収も考えて転職する方法
実際、医師が製薬会社に転職するためにはどうすればいいのか。
結論としては転職サイト・エージェントに登録することです。
大きく分けて、製薬会社専門の転職エージェント、医師専門の転職サイトの2つがあります。
製薬会社専門の転職エージェント
製薬会社専門の転職エージェントはもちろん病院の求人はありません。
医師以外も多くサポートしているため、医師の仕事内容に詳しくないエージェントもいます。
その一方、製薬会社の求人情報の数を多く持っています。
専門のため就職活動が進みやすいというメリットもあります。
医師専門の転職サイト
製薬会社への転職と病院の転職を迷っているなら医師転職サイトに登録します。
医師専門の転職サイトではどちらも掲載されているからです。
しかし、病院の求人がほとんどで、一般企業も産業医の募集ばかりです。
製薬会社の転職先を探したいのであれば、メディカルドクターと入力して探す必要があります。
登録時には年収は記載されていませんが、転職活動を始めると確認できます!
エージェントは医師を相手にすることが日常。
製薬会社に勤めていたエージェントもいるため、頼れる存在となります。
医師専門の転職サイトでメディカルドクターの求人数を調べてみました。
民間医局 | 医師転職ドットコム | エムスリー | |
求人件数 | 39件 | 2件 | 9件 |
\ 製薬会社の求人もある転職サイト/
病院の求人数は非常に多いです。
病院への転職も考えている人は医師専門転職サイトに登録すべきでしょう。
実際に製薬会社で働く医師Mに話を聞いた
- なぜ製薬会社で勤めようと思ったか?
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元々「臨床医」というものが自分に向いていないと感じていた。
臨床ではなく研究に自分が向いているかもしれないと思い、早めに大学院に入学。
そこで、研究が好きということを自覚し、他人からの評価も高かった。臨床への未練は少なく、研究ができるメディカルドクターへの道を選んだ。
グローバル意識・英語も得意だっため、転職を決意。 - 製薬会社での業務内容は?
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市販後製品の価値の最大化のため、臨床研究や講演会の企画。
グローバルに専門の医師とミーティングなど。- 薬をうまく使うためのエビデンス作り
- 臨床研究
- 専門の医師との関係構築
- 海外部署とのコミュニケーション
- 製薬会社に就職して良かったこと
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自分に向いている仕事ができるようになったと感じている。
企業だからこそできる研究ということに関与できる。
病院の外にいる医療を支えている色々な人たちを実感できた。 - 一般企業と病院のジェンダーバランス
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病院ではまだ女性だから、という理由で制限されることがある。
自然に女性が子育て・家庭のことをしている。一般企業、特にグローバル企業では女性が進出するために会社が動いている。
「女性だから」という言葉はセクハラにあたる。一緒に働く男性は家事・育児を当たり前にしている。
- 転職を悩んでいる人へ
-
何か自信が持てない、違和感を感じる時は場所を変えてみると良いかもしれない。
自分が臨床では活躍できなかったが、製薬会社では楽しく働けている。
医師が製薬会社に転職すると年収・他どうなる?
医師が製薬会社にメディカルドクターとして転職した時のことをまとめました。
年収は専門医をとってすぐであれば、大きく変わらない。
ワークバランスは臨床医よりとれる。
メリットもたくさんあるようです。
しかし、デメリットもあるのが事実。
医師以上にコミュニケーション能力が必要。
仕事内容も臨床医とは大きく変わるため、向いているかはわからない。
友人の医師Mのように、自分には臨床医が向いていない。
グローバル志向、研究志向といった人には向いている転職活動ではないでしょうか。
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登録無料
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