子持ち女医が悩む子どもかキャリアか?働き方を考える

子持ち女医のキャリアアイキャッチ

この記事では子持ちの女医が悩むキャリアと働き方について書いてあります。

子供ができると「キャリアを優先する?子育てを優先する?」と、悩む事が必ず1度はありますよね。

実際にその悩みに直面しています。
体験談を交えて具体的に紹介します。

医師国家試験の女性の合格率は30%程度
30年前から比べると格段に女医さんの数が増えています。
しかし、出産・子育てを機に医師を続けられないという事があるのも現実

実際に出産・子育てを経験しないとわからない事もあります。

子どもがいるとキャリア形成が難しいのはなぜ?
出産後、どんな働き方がある?
理想の働き方は?

私も常にその疑問を持っています。

本記事の内容
  • 「育児かキャリアか」悩む理由
  • 医師の働き方とは
  • 女医の理想の働き方
  • 女医以外の働き方も
  • ワーママがぶち当たる小1の壁とは
この記事を読んでほしい人
  • 同じように子持ちの女医さん
  • これから子供を考える女医さん
  • 部下・同僚に子どもについて考えている人がいる方

特に、女医がどんなことを考えているか男性にも読んでいただきたいです。

目次

女医が悩むキャリアか育児か?という選択

womannayamu

女医に限らずワーママ全員が悩むこと。

キャリアか子どもか?

何度悩んだことか!

なぜ「キャリアか子どもか?」という選択をしなくてはいけないのか

そこから考えていく必要があると思います。

医師の働き方で子供がいると難しい点

医師の働き方の中で出産前と比べて難しいと感じる点を挙げてみます。

  1. 勤務時間が長い
  2. 当直業務
  3. 緊急対応
  4. 個人的な時間外業務
  5. 転勤が多い

勤務時間が長い

契約書に9:00~17:00と書いてあっても実際は違います。

9時前、17時以降にカンファレンスがあることは普通です。
出席すべき会議が時間外に設定されているという事です。

通常業務である外来・処置・手術などが17時を超える事もよくあります。

フルタイムでも遅刻・早退している気分。

当直業務

夜勤とは違い、朝から夕まで働いてその後、当直業務にはいります。

当直業務が終わったら次の日の仕事を夕(夜)まで行い帰宅です。
つまり、当直=まる2日間、家に帰らないことになります。

その間、子供はどうすれば?

緊急対応は時間が読めない

私が働く脳外科では、脳梗塞・脳出血など緊急で対応する必要のある病気を診ています。
いつ緊急対応が求められるかわかりません。
対応にどれくらいの時間がかかるかも対応してみないとわかりません。

14時に対応始めたけれど、帰らないといけない17時に終わらない・・

そんなことが日常茶飯事で起きうるのです。

また、入院患者さんの急変も常にありうることです。
この対応も時間が読めないのです。

何より、患者さんの対応中に時間だから帰らないといけない、という精神的な辛さがあります。

個人的な時間外業務

外来・処置・手術などの準備は時間外に行います。
それこそカンファレンスの準備も。

その時間が全く無くなります。

書類仕事が溜まり、余裕がなくなるので精神的にも追い込まれます。

思った以上に時間外にやっている業務が多い。自分でもびっくりでした。

転勤が多い

医局制度で働いている医師が多く、異動が多いです。

特に子供を持つ時期は医師としては、まだ若手と言われる時期で異動が多い。

異動ごとに保育園を変える?学校を転校する?
異動先に制限が出てきます。

出産が働き方を変えるか?

出産後、働き方は少しだけ変わる人から大きく変わる人まで様々です。

産後、働き方が変わる最大の要因は「時間の制限」です。

保育園の時間、学校の時間、それに付随した親がすること。こなすためにはどうしても今まで働いていた時間に制限がかかります。

妊娠中の脳外科女医の働き方の記事では妊娠中働いていた時の体験談を書きました。
妊娠中は体調面や胎児への対応で働き方を変えるという必要がでます。

キャリアか育児かという選択

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キャリアを重ねるためには、忙しいところ(時間外業務も含む)で働き続ける必要がある。

これが現実です。

9-17時でフルタイムと言われる時間で働いても遅刻・早退している感覚で、実際、仕事量も減らさざるを得ません。

後述の体験談でも書いていますが、産前と同じように働いている女医さんも子育てはほぼ人任せで、と悩んでいました。

つまり、フルタイムで働いてもキャリアとしてはマイナスという現実

両立は本当に難しいところか、無理に近い。
そう思っています。

育児のため働き方を変えてもらい、簡単な業務や責任の少ない業務を中心に。ありがたいけれど、少しやりがいがなくなってしまう、あぁ、キャリア形成は無理なんだな・・と思ってしまうことも。

ちょっとここで紹介

なおみスタイル「『フルキャリマネジメント』を読んで」という記事と「マミートラックが辛いあなたへ」という記事でワーママの気持ちをきれいに言語化されています。

筆者さんは女医ではありませんが、大手企業でワーママとなり色々考えられたそうです。

出産後の女医の働き方・理想の働き方

バリキャリ・フルキャリ・ゆるキャリってご存じですか?

  • バリキャリ・・仕事優先 13.5%
  • フルキャリ・・バリキャリとゆるキャリの間 50.4%
  • ゆるキャリ・・プライベート(育児)優先 36.3%

「育児も仕事もある程度ちゃんと頑張りたい」そう思う人が半分以上。

特に女医はこのフルキャリ志向の人が多いように思います。

バリキャリになると仕事の方にパーセンテージを置くどころか、全く育児できなくなる・・という事情もあるかも。

理想の働き方/フルキャリを想定

働く時間は子どもの送り迎えがあるため、制限されてしまいます。

時間を長く働くことは不可能とあきらめ、その中でできる業務をしたいと考えます。しかも、簡単な責任のない業務だけでなく自分の勉強にもなるような業務をしたいと願います。

勤務時間としてはフルタイム(9-17時)、時々当直ができれば良いなと思います。

時間が来ると帰らないといけない、これは医師にとってかなりの制限です。

責任の問題もあることは十分承知の上で、時間が来たら交代をする制度がワーママ/ ママ女医には必要だと考えます。しかし、常に頼む側と頼まれる側が同じだと気持ちの上では辛くなってきます。

子持ちの女医さんが増えてきた現場では、夕から働くという制度を取り入れても良いのでは?と個人的に思います。子持ち女医さんの残り業務を引き取り、そこから働き次の夕まで。子持ち女医が働き続けられるためには他の医師の働き方も変えなければいけないと思うのです。

出産後の女医の働き方(体験談) 

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Aさん

  • 夫は医師で平日は完全にワンオペ育児
  • 実家が近いためヘルプは頼める
  • 保育園は家の近く

保育園の関係で30分時短。
週1回半日にして、時間外業務をそこで残業として行う。
土日・当直は基本的には免除。

かなり周りに助けてもらって働けている状態。仕事内容のバランスも考えてもらっているが、周りに申し訳ないなという気持ちとそれでもかなり大変だと思っている。

少し時短で、業務も縮小して働いているという感じですね。こんな感じのパターンが多い印象です!
いわゆるフルキャリですね。

Bさん

  • 夫は会社員で17時以降の家のことは夫がやる
  • 両実家は遠い
  • 保育園は病院の園

フルタイムで働く。家事は完全に夫に任せる。
土日・当直も少し減らしているものの行う。

勤務する病院の異動で保育園を転園しなければならず、その都度準備が必要。
病院の保育園のため自分が迎えに行く方が簡単だが、時間が難しく夫が来なければならない状況。

夫が会社員で定時で帰れるお仕事。バリキャリの働き方ですね。
とはいうものの、家に帰ると育児に家事に自分のことをやる余裕はありません。

Cさん

  • 夫は医師
  • 実家・義実家は近い
  • 保育園は家の近く

フルタイム、時間外業務も行う。
子どもの送り迎え、子どものことは全て両親・義両親にしてもらう。

産後、仕事復帰した時に忙しい時期で時間外業務をたくさんしたそう。今もこのスタイルになっているが、子供が寝てから家に帰ることも多く、子育てが自分で全然できていないと悩む。

完全にバリキャリではあるけれど、子どもとは朝両親か保育園に送るときだけしか話せない。そんな状況は続けられないと悩んでいました。
→結果、長期の休みを取ることに。

Dさん

  • 夫は医師
  • 実家・義実家は遠い
  • 出産を機に非常勤へ

ワンオペ育児で夫の転勤もあり、出産を機に一旦退職。
時々スポットで月に何日か働いている。

女医のなかではゆるキャリと言われるママ。

一旦退職したこともあり、キャリアについて悩んでいました。子育てが落ち着いたら常勤復帰したいけど、その時にできるのか、など。

選択肢は多く持っておくべき

choice

今は何とかギリギリ働けていても無理ってなる日が来るかもしれない。

周りの人に迷惑をかけて・・と思って精神的につらくなる日が来るかもしれない。

本当に周りの方のおかげで働けてるって状態!

自分にも言い聞かせていますが、頑張って頑張ってそれでも難しければ休めばいい。違う選択肢もあることを忘れないように

  • 周りの理解があればしっかり時短
  • 非常勤やバイトなど
  • 職場そのものを変える

医師も自分のために、子ども・キャリアのために転職しても良い時代なんだなと感じます。

納得いく転職と満足いく採用なら医師転職ドットコム

ワーママ/子持ち女医がぶち当たる!?小1の壁

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小1の壁ってご存じでしょうか?

子どもが小学校に入学すると、それまで以上に働くのが難しくなる現象のこと。

理由は以下の通り

  • 保育園より小学校の方が終わるのが早い
  • 勉強を見ないといけない
  • 習い事が始まる

小学校の方が終わる時間が早い

保育園は夕~夜まで預かってくれるところがほとんどですが、小学校はそうもいきません。

小学校が終われば学童やアフタースクールへ。
それでも、保育園より終わるのが早いところが多いのです。

小学校に入ればフルタイム、時間外業務も少しはできる?というのは現実的には難しいです。

勉強をみないといけない

小学生になると宿題やった?の確認は必要でしょう。

つまり、家に帰ってさらに時間が必要という事です。

帰宅後に家事+育児+子供の勉強、となるわけですね。

さらに時間が必要・・・!

習い事が始まる

小学生になると習い事を始める子が増えます。
習い事を始めるだけならまだしも、その送り迎えが必要になってきます。
小さい間は自分で準備もできないので親の助けが必要です。

自分の努力だけではどうしようもなくなった場合、選択肢はいくつかあると覚えておきたいものです。

まとめ

  • 女医が「育児かキャリアか」悩む理由-医師の働き方-
  • 女医の理想の働き方と体験談
  • 子持ち女医が働き続けるには他の医師の働き方も考える方が良い
  • ワーママがぶち当たる小1の壁とは何か?
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